プロ野球などを見ていても、スコアボードなどでカウントを数えているのでなかなかボールカウントを間違えるなんてことは起こらないんですけど、もしボールカウントを間違えるような事態になったときはどうすればいいの!?とういことで今日はそれを解説してみたいと思います。
まずは実際に起こったプレーを見てみましょう
実際にプロ野球でも起こったボールカウントの誤りがありますので、まず以下をご覧ください。
2018年8月9日 広島対中日戦
3回の裏、広島の攻撃。1アウトランナーなし、バッターは4番の鈴木誠也選手。
鈴木選手は3ボール2ストライクのフルカウントからボールを選んだ。
本来そこでフォアボールとなるはずだが、ボールカウントの誤りに審判は気づかず、攻撃側・守備側のどちらからもなにもアピールもなく(もしかしたら守備側で気づいて黙っていた人もいるかもしれないが…)プレーは3ボール2ストライクの状態で続行された。
結局次の球をファール、その次の球を打ってセカンドゴロとなった。
ここでまずわかっていただけることとして、
ボールカウントの誤りに誰も気づかなければプレーは続行される
ということですね。
ではこの誤りを訂正するためにはどうすればよかったのでしょうか。
アピールできるタイミングは決まっている
答えは
ピッチャーが次の球を投げるまでに言わんとあかんのやで
そうです。フォアボールになってから
ピッチャーが次の打者へ投球をするまでにアピールしないといけません。
公認野球規則では8.02(b)で審判員が規則の運用を誤った時には監督が正しい規則に基づく最低に訂正を要請することが出来ることになっています。まずその規則通り、監督がカウントを間違っている旨を審判に伝えます。
今回のケースはフォアボールの次の球を投げファールになっていますが、この時点で気づいてアピールすればフォアボールとなります。「次の打者」に投球をする前のアピールなので、大丈夫です。
ほな、次の投球がない場合はどうすればええんや。
イニングの変更時や試合が終わってしまう場面の場合
ボールカウントの誤りによって、チェンジになったり、試合が終了してしまう場合はどうすればいいでしょうか。
例えば、
5回の裏、2アウトランナーなし、2ボール1ストライクで次の投球をバッターが空振り、審判がストライクを宣告、バッターアウトと勘違いした場合
この時、守備側は(もうけもうけ!と思ってかもしれませんが)チェンジと思ってベンチへ帰っていきます。
最初の例では次の投球前にアピールとありましたが、この場合は次の投球がありません。その場合はいつアピールすればいいのか。
これは内野手がフェアーゾーンから離れる前に言わなあかんねや!!
そう、守備側の内野手がフェアーゾーンからファールゾーンに出るまでにアピールしないといけません。
このように次の打者への投球がない場合でもアピールできるように規定されています。
もちろんこの場合も内野手が全員ファールゾーンに行ってしまった後でアピールしても判定は覆らないことになります。
これについても公認野球規則8.02(c)でアピールを受けた審判がどう行動するかが書かれているのですが、投球カウントの誤り修正は次の打者に1球を投じるまで、イニングや試合の最終打者の時は守備側のプレーヤーがフェア地域を離れるまでにその裁定を行う必要がある旨が記載されています。
次の打者へ1球を投じるまでのケースは前述の通りですね。
今回はイニングや試合の最終打者の時、のケースにあたります。
このようにボールカウントの誤りによって不利を受ける側が一定の期間だけアピールできる時間が設けられています。
もしかしたらホームランバッターにフォアボールを与えて、ホームランを打たれるのもなんか怖いからフォアボールだよーって守備側が言うなんてこともあるかもしれませんが、それも前述のルールと同様、定められた一定の期間にアピールしなければ認められません。
あまり起こることはないが、覚えておいて損はない
ただ、プロはもちろん、アマチュアでもスコアボードにアウトカウントが出たり、練習試合や草野球でも複数審判がいるので、誰も気づかずということは滅多におこるものではありません。
ただ、自分が2ストライクで三振と言われたりした場合にはすぐにアピールしましょう。
審判やるときはカウントに気をつけるんやで~