通常審判やキャッチャーがつけているマスクはボールより大きく作られています。そのため、基本的にマスクにボールが挟まらないように設計されていますが、それでもマスクに挟まる場面がでてきます。
では、ボールがマスクに挟まった時の正しいルールはみなさん知っていますでしょうか?今回は考えられるケースごとにマスクや防具にボールが挟まった場合にどのような判断になるのかを解説してみたいと思います。
投球がマスクまたは防具に挟まった時
先に共通する結論だけ述べてしまうと、マスクや防具に挟まった時は、パスボールが発生したのと同じ意味になるようにルール作りされているように思います。
それを念頭において見てもらうと理解しやすいかもしれません。
状況によって違うからケース別にわけるで~
ランナーがいないとき
ストライクならストライク、ボールならボールです。
ボールが挟まっても影響がでることはありません。
ランナーがいるとき
これもストライクならストライク、ボールならボールです。打者には影響ありません。
ただし、走者は1つ塁を与えられます。
走者が1つ塁を与えられるのは野球規則5.06c(7)に記載されています。
その投球が四球であるとき
四球の時は打者は当然1つ塁を与えられます。
普通の四球と違うのは、走者にも1つ塁が与えられることです。
つまり四球でフォース状態(ランナーが詰まっている状態)でない走者も次の塁に進むことが出来ます。
例えば、ランナー2塁の場合でこれが起こった場合は、2塁ランナーは3塁に進むことができます。
裏を返せばフォース状態なら通常と変わらんってことやな
走者が1つ塁を与えられるのは野球規則5.06c(7)【原注】に記載されています。
その投球が三振であるとき
三振の場合も実は四球と同じ扱いになります。
打者は1つ塁を与えられ、走者にも1つ塁を与えられます。
走者が1つ塁を与えられるのは野球規則5.06c(7)【原注】に記載されています。
打者が1つ塁を与えられるのは野球規則5.06b(4)(I)に記載されています。
ただし!打者が1つ塁を与えられない例外があります!
勘のいい方は気づいているかもしれません。例外になるケースは
アウトカウントが0または1で、ランナーがフォース状態(1塁、1・2塁、1・3塁、満塁)の時
この状況の時は、打者は三振でアウトになります。(走者は1つ進塁は変わらずです)
このルールももちろん野球規則にあります。野球規則5.09a(3)【注】に記載されています。
この条件を聞いて( ゚д゚)ハッ!とした方もいるかと思います。そうです、振り逃げの条件ですね。
つまり、振り逃げの条件を満たしている場合は三振となり、打者はアウト、走者は1つ進塁です。
最初にパスボールと同じって言った意味がだんだんわかってきたやろ
打球がマスクや防具に挟まった時
打球がマスクや防具に挟まる可能性があるのは、ファールチップの場合だけだと言っていいでしょう。
主審とキャッチャーはホームベースより後ろに位置しており、そこに打球が来る可能性があるのはファールチップぐらいですね。
キャッチャーのマスクに挟まったからと言ってキャッチしたことにはなりません。
グローブもしくは手で取らなければキャッチとはみとめられませんからね。
え?フェアボールをマスクで取ったらどうなるか・・・?
そう考えた方はこの記事が参考になるかもしれません。
マスクや防具に挟まった場合は基本的に進塁
投球や打球がマスクや防具にボールが挟まった場合についてケースごとにまとめてみました。
走者が1つ進むのが基本ですが、そのほかにも状況に応じていろいろなケースがあることがわかっていただけたかと思います。
めったとないかもしれませんが、頭に入れておきましょう!
キャッチャーの人は覚えといた方がええんちゃうかー