【野球】セットポジションの基本

今日は珍しく(?)セットポジションの基本的なルールについて説明したいと思います。そんなの知ってるよ!という方も一度目を通して再確認してみてください。他のポジションから投手をする方や投手に転向した方など一読していただけると参考になると思います。当たり前のことを書いていますが、意外と意識していないこともあったりするかもしれませんよ。

セットポジションとワインドアップポジション

投手の投球方法は2種類あります。

投球方法説明
ワインドアップポジション主に走者がいないときに使う投球方法
セットポジション主に走者がいるときに使う投球方法

「主に」と書いてあるのは、走者がいてもいなくてもどちらで投げても構わないためです。
ただ、牽制球を投げることが出来るのはセットポジションであるため、上記のような使い方になることがほとんどです。

ワインドアップポジションは腕を振りかぶることや、軸足でない側の足を一歩後方に下げることが出来るので、セットポジションと比べて勢いのある球を投げられるというのが一般的です。そのため、走者がいないときはワインドアップポジションで投げる投手が多いですね。もちろん制球のしやすさや投げやすさなどで走者がいなくてもセットポジションで投げる投手もいます。

走者がいないときは好きな方で投げればいいですが、走者がいるときはほぼセットポジションで投げます
走者がいるときにワインドアップポジションで投げると牽制球が投げれないので走者に盗塁されてしまいますね。
(走者が三塁にいるときにワインドアップポジションに切り替える場合もありますね。)
少年野球や草野球などではついうっかりワインドアップポジションを取ってしまうなんてことがたまにあります。

今回はセットポジションについて詳しく説明します。

セットポジションを掘り下げる

セットポジションの定義は野球規則5.07a(2)に定義されています。

投手は、打者に面して立ち、軸足を投手板に触れ、他の足を投手板の前方に置き、ボールを両手で身体の前方に保持して、完全に動作を静止したとき、セットポジションをとったとみなされる。

公認野球規則より引用

セットポジションの姿勢を思い浮かべていただければ上記は想像できるかと思います。

軸足が投手板に触れていればもう一方の足は前方であればどこにおいても良く、ボールを両手で構える位置は「前方」とあるので、胸の前でもお腹の位置でも身体の前方であれば問題ないことが確認できます。

これ以降の定義も基本的に野球規則5.07a(2)の中で定義されている内容になります。

セットポジションの前に

片方の手を下に下ろして身体の横につけること、ここから中断せず一連の動作でセットポジションをとることが義務づけられています。

「ストレッチ」をしても良い

ここで言うストレッチは

りょーへー
りょーへー

筋とか伸ばす柔軟運動とちゃうで!

あ、はい。その通りです。。。

ここで言うストレッチはセットポジションを取るにあたり、腕を頭上や体の前方に伸ばす行為のことです。
規則上で「しても良い」と書いていますが、これは皆さんセットポジションを取る際に自然と行っている動作になるので、意識していない人の方が多いかもしれませんね。

だだし、ストレッチを行った後はセットポジションを取らなければなりません。
ストレッチからセットポジションに入ってやめる、などはボークになります。

ストレッチの後

ストレッチの後セットポジションに入るわけですが、そこで守る必要があるのは以下の2つです。

  1. ボールを両手で身体の前方に保持する
  2. 完全静止する

ボールを両手で保持する必要があるため、グローブと投げる方の手は必ず合わせなければならないことがわかります。
また、投げる前に完全に停止する必要があります。

両手で保持するタイミングは必ずしも停止する位置でなくても構いません。
例えば顔の前あたりで両手を合わせても、そのままおなかの位置までもっていってそこで完全停止するというのはOKですが、顔の前でいったん静止して、お腹の前に持ってくるのはNGです。

この「完全停止」について、止める時間は1秒なんて話を聞いたことある人もいるのではないでしょうか。
しかし、実は・・・

野球規則では何秒という厳密な時間は定められていない


あくまでも審判が「完全静止していない」と判断するかどうかになります。
ただ、完全停止の目安というのが1秒ぐらいだというのが野球をやっている人たちにとっての体感的な線引きなのかもしれません。(あくまで個人的意見です。)
ただ、「1秒立ってない!」というのは抗議としては的外れであると言えます。1秒とは決まっていないのでそうなりますね。

このどちらも破った場合はボークになります。

走者のいないときの完全静止の必要性

こちらについては別記事にまとめていますので、こちらをご覧ください。

セットポジションから実行できること

セットポジションを取ってから実行できることは以下の3つです。

  1. 打者に投球する
  2. 走者に牽制する
  3. 投手板から【後方に】足を外す

3の投手板の【後方】に足を外すというのはよく、前外しとか横外しとかの議論が巻き起こりますが、投手板から足を外すことができるのは【後方】と決められていますので、これ以外の外し方はありません。もちろん後方以外で外した場合はボークです。

投球動作は中断できない

一旦打者への投球動作を起こしたら、中断・変更せず打者へ投球しなければなりません。
投球をやめる、いったん止める、ワインドアップに変える、塁に送球するなどしてはいけないということです。
これらもボークになります。

セットポジションの基本動作は以上

今回はセットポジションの基本動作について書いてみました。
たまにはこんな普通の記事もどうかなと思って書いてみましたが、意外と知らなかったことがあった!という方がいらっしゃったら幸いです。

なんとなく覚えたセットポジションも、ルールとしてしっかり定められています。
再認識して正しいセットポジションで投げてくださいね。

りょーへー
りょーへー

これでセットポジションは完璧やな

野球のルール
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