内野フライでタッチアップ
まぁだいたいアウトになるんやないか。
そうですね。大体の場合、内野フライでタッチアップしても、アウトになりますよね。
ただ、もし内野フライでタッチアップが成功したら、犠牲フライで1点。で納得な感じですよね?
プロの試合で実際にあったんです!
最近の試合でこんな事がありました。
2019年8月24日 阪神 対 ヤクルト の一戦。
5回裏、1アウトランナー3塁。
バッターはヤクルトの山田哲人選手。
打ったボールはライト方向へのフライ。
セカンドの糸原選手とライトの高山選手、
センターの近本選手の3人がそのボールに対して追いかける。
最終的にはセカンドの糸原選手がキャッチ。
ここで三塁ランナーの太田選手がタッチアップを仕掛けホームへ。
気づいた糸原選手はバックホーム、しかし太田選手はホームイン。
ヤクルトには1点が入る。
ここまでは珍しい内野フライのタッチアップですが・・
たしかに、ここまでだと内野フライでタッチアップした太田選手のファインプレー!
なんですが、
実は記録に犠牲フライがついていないんです。
なんでや!犠牲フライで1点やないか!!
その理由について説明しますね。
ルール上どうなっているのか
NPBの公認野球規則には以下のように記載されています。
9.08 (d) 0アウトまたは1アウトで、打者がインフライトの打球を打って、フェア地域とファウル地域を問わず、外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が、
NPBホームページ公認野球規則 9.00 記録に関する規則 http://npb.jp/scoring/officialrule_900.pdf より
(1) 捕球した後、走者が得点した場合
(2) 捕球し損じたときに走者が得点した場合で、仮にその打球が捕らえられていても、捕球後走者は得点できたと記録員が判断した場合
には、犠牲フライを記録する。
ここで注目すべきは
「外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が」
の部分ですね。
その基準ってどうなの?
廻り込んだかどうかはどないして判断するんや・・
それは結局公式記録員の判断、ということになります。
どこまでが外野でどこまでが内野というのは、土の部分と芝生の部分でなんとなく分かれてはいるものの、ルール上厳密には決まっていないので、外野の方に廻り込んだというのはその時の状況で判断することになりますね。
まぁ野球の試合、という面では得点も入っていますし、アウトも1つ増えているので、犠牲フライのときと差は無いんですね。唯一違うのは
トリプルスリーの山田哲人選手の打率が下がってもうたやんけ~!!
というところです。
あとは補足です
犠牲フライは得点が入った時だけにしか付きません。
一塁から二塁、二塁から三塁へのタッチアップは得点にはならないので犠牲フライは付きません。
ただし、二塁から一気にホームへ帰ってきた場合は犠牲フライになります。
途中でエラーなどがあった場合は別ですが、大きな外野フライでフェンスに激突して捕球後立ち上がれないなどの状態で二塁ランナーが一気にホームインした場合などが考えられます。
あと、外野手が落球したとしても、十分にタッチアップできた、と判断される場合には犠牲フライが記録されます。
これは前述のルール9.08(d)に該当する部分ですね。
草野球で内野手が取ってタッチアップ成功したらサービスで犠牲フライつけたってやー!